創業で得られたお客さまと家族の笑顔
夫婦二人三脚で叶えた笑顔のお店

店名：ハム・ソーセージ職人の店Umami
代表：武藤 孝雄
業種：食肉製品製造・小売業
創業年月：プレオープン令和3年1月20日 グランドオープン3月10日
住所：千葉県流山市東深井349-3

創業支援事例紹介動画

事業内容を教えてください。

ハム・ソーセージ・ベーコンの製造・販売を中心に、ピクルス・マスタード・チーズ・ワインなどの販売も行っています。
また、当店は、「オランダ遺産利根運河」と呼ばれる利根川と江戸川を結ぶ運河に隣接していることから、オランダ産・オランダ関連商品の販売も行っています。

こだわりやおすすめを教えてください。

当店のこだわりの1つ目は、お店の窓から覗けるピカピカの工房です。衛生管理の行き届いた清潔な工房で、ハム・ソーセージ・ベーコンをひとつひとつ丁寧に手作りしています。
2つ目は日本の心です。ハム・ソーセージ職人の店といえばドイツを連想される方が多いと思いますが、当店では繊細な味覚を持つ日本人に向けて、あえてドイツ製法のみにこだわらず、独自に編み出したレシピで製造しています。例えば、燻製には日本人に馴染み深い桜のチップを用い、調理で使っても他の食材の良さを存分に引き出す優しい燻製感に仕上げています。商品名もドイツ名はなるべく使わず、わかりやすい表現にしています。
3つ目は原料へのこだわりです。お肉は地産地消の観点から、脂も美味しい千葉県産豚肉を丁寧にカットして使用しています。ウインナーの皮には薄くてパリッとした食感のオセアニア産羊腸を使用しています。もちろん増量材や合成保存料、合成着色料などは一切使用していません。
4つ目は全てがおすすめ商品ということです。ハム・ソーセージ・ベーコン全て手作りで時間をかけて熟成した自慢の商品です。中でも7日間以上熟成させて作る旨味たっぷりのベーコンをはじめ、ノンスモークで優しい味わいの白いウインナーの他、スモークチキンやスモーク鴨ロースも是非味わっていただきたい逸品です。

創業を選んだ理由は？

元々、老舗の食肉加工会社で工場長として働いていたのがきっかけです。飲食業界から寄せられる様々な食肉製品の商品開発を数多く手掛けていたことと、HACCPに沿った食品衛生管理経験があったことから、「安心できる環境で製造した、美味しいハム・ソーセージをもっと多くの人に知ってもらいたい」という思いがありました。そして、作った場所でお客様のお声と笑顔に直接触れられる店舗販売に魅力を感じていたことと、将来は妻と一緒に何かしたいという思いが重なり、夫婦で手作りハム・ソーセージのお店で創業することを思い立ちました。
資金面など大きなリスクも伴うことも承知していましたが、やりたいことをやらないで一生後悔したくなかったので、創業を決意しました。

創業する前と現在の心境はいかがですか？（創業にあたり大変だったことと、その解決方法を教えてください。）

創業前は、不安より新しい挑戦への希望が大きかったです。いざ創業してみると、事業を継続させていくことへのプレッシャーも感じます。
とにかく、夫婦二人で駆け出しのため、ほぼ休日はありません。閑散期は週に1日休めるか休めないか、繁忙期はほぼ毎日仕事です。身体的にはとてもきついですが「ほんとに美味しくて感動しました」「美味しい物がたくさんある田舎に、いつも何を贈ろうか悩んでいたけれど、これからはUmamiと決めました」など、お客様の声が直接聞けるのは、創業したからこそ感じられるやりがいのひとつですね。
もうひとつ創業して良かったと思えるのは、子どもと過ごす時間がとれることです。大きくなったら今みたいには遊んでくれなくなると思いますので、幼少期のうちに思い出を沢山作れたらいいなと思っています。
そんなお客様と子供たちに勇気づけられていますし、どこまでも支えになっています。

コロナ禍における影響と対策について教えてください。

当店は2021年1月20日に開店しました。2度目の緊急事態宣言真最中の開店でしたので、店内滞在時間をできる限り短くするため、プレオープンとして3種類のセット販売のみでスタートし、3月に品数を大幅に増やして単品販売でグランドオープンしました。コロナ禍の計画的な２度のオープンと、おうち飲み需要が重なり、コロナ禍という最悪の状況下でもしっかりとスタートすることができたと思います。
また創業計画時は、しばらく店頭販売のみの予定でしたが、外出自粛の影響を鑑み、自社サイトによるEC販売をグランドオープンから３カ月でスタートしたところ、流山や野田市内からのご注文もいただくことができ、非対面型販売の必要性も感じました。

千葉県信用保証協会を利用していかがでしたか？

創業を検討し始めたころ、千葉県信用保証協会の「創業セミナー」があることを知り、参加したことがきっかけで、流山市の「中小企業資金融資制度」を活用し、創業支援資金として利子補給制度を活用させていただくことができました。ハム屋は設備投資がかなり大きいので、利子補給制度は非常に助かりました。
担当の方も審査前から開業後も丁寧に関わって下さり、資金面だけでなく中小企業診断士をご紹介いただくなど、経営状況や今後の雇用についてなど安心して相談に乗っていただいています。

これからの夢や展望を教えてください。

「流山市の名産品はUmamiのハム・ソーセージ」と銘打っていただけるような流山市の味になることです。沢山の方々に知っていただき、ふるさと納税の返礼品や、小学校の給食などで喜んでいただけるようになれたら嬉しいです。

現在、創業をお考えの皆様へメッセージをお願いいたします

創業は大変だけどやりがいがあります。悔いのない人生を送りたいなら、やりたいことに挑戦した方がいいと思います。一人では壁にぶつかるときもあるので、そんな時のためにも人脈づくりを心掛けると良いと思います。